私、小林は東京メトロ東西線を利用しています。冬の太平洋側は空気が澄んで、遠くまでよく見えます。日本海側は大雪でたいへんですが、申し訳ないくらいに富士山も、東京スカイツリーもよく見えます。ということで、西船橋方面から都心に向かって東西線に乗っていると、荒川・中川を渡る鉄橋に差し掛かると東京スカイツリーが見えます。今朝もよく見えました。
東京スカイツリーは墨田区押上にあります。更生保護施設の実華道場・ステップ押上も押上駅のそばにあります。ずいぶん前、まだ東京スカイツリーが建築途中のころ、ステップ押上げを訪問させていただきました。施設の中や利用者の皆さんのご様子などをご説明いただき、館内を見学させていただきました。食堂や浴室、洗濯場等々と可能な皆さんの居室もです。
ステップ押上はたしか5階建てのビルで、屋上に上がると展望がすてきでした。その屋上から建設中の東京スカイツリーが見えました。建設中の工事現場なのですが、私が「近くに大きな工事現場があって、ここの利用者の人も雇用してもらえますね」といいますと、案内してくださっていた森山施設長が「あそこは優秀な作業員の人しか働けず、ここの利用者は無理ですね」とのお返事でした。
実は、我が夫は建築関係の仕事で、レインボーブリッジや瀬戸大橋といった大きな建造物建設の関係者でした。さっそくその話をすると、さも当然のように、あのような巨大な現場は、鳶さんのエリートさんが採用されるということを教えてくれました。まさに、NHKのプロジェクトXに出てくるような歴史的な巨大構造物は同じで、吊り橋の作業について(夫は吊り橋の専門家)説明を受けました。
司法福祉の対象者が持っている資格に「玉掛け」がよく出てきますが、その玉掛けひとつとっても違うことを教えられました。万が一の時には大惨事になるので、優秀な鳶さんやオペレーターが必要になるそうです。高いビルの建築ですと、クレーンを操作する人は下の様子が見えず、玉掛けの職人さんのコントロールで機材を上げ下げします。阿吽のやり取りが交わされるそうです。その視点で工事の現場を見ると納得です。(テレビでやってますよね、また、マンションの大規模修繕で直に見ることもできます)更生保護施設の利用者でも、優秀な鳶さんはおいでになるかもしれませんが、たぶん東京スカイツリーの仕事をゲットできるチャンスは少なかったかもしれません。大手の建設会社が受注しての工事だったからです。